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インタビュー

カレーライスの代名詞ともいえるカレーハウスCoCo壱番屋。オープン当初から人々に愛され、不動の人気店に君臨した同店の愛され続ける秘密とは。代表取締役である浜島氏に迫る。

カレーハウス「CoCo壱番屋」を始め、あんかけスパゲッティの「パスタ・デ・ココ」など、日本国内に1,234店舗、海外に85店舗、計1,319店舗(平成24年7月末現在)を展開する株式会社壱番屋。景気動向に左右されない店づくりと今後の展望について、代表取締役である浜島氏に聞いた。



――既にメーカーさんとのコラボレーション商品を出されていますが、その点については今後の戦略等はありますか?

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コラボレーション商品は数年前から始めています。もともとはCoCo壱番屋というお店自体に興味を持ってもらう為に始めたんですよ。来店客に女性のお客さんが少ないというのがあったので、コラボした商品がコンビニや量販店で販売してもらえれば、女性達に手に取ってもらえ、お店に来てもらえるかもしれないという、単純にそういう思いからスタートしました。弊社が商標を貸すことによりメーカーの担当者が量販店の担当者のところに商品をもっていくとすぐOKがでるそうです。うちのロゴが入ることによって相手のドアが簡単に開くんですよね。そしてお客さんにも買ってもらえれば、この関係はWin-Win-Winの関係じゃないですか?こんな良いことだったらもっと進めようと考えています

 

――新業態についてですが、これから力を入れていこうと思っている業態はありますか? 

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特別何をするというのは決めていませんが、基本的にはオリジナルにこだわりたいなと思っています。出来上がったものを買うのではなく、自分達で作ったものを提供したいと思っています。フィギアを買うのではなく、プラモデルを買い1つ1つのパーツを組み立てるように、時間はかかるかもしれませんが、その分会社にとっては力になっていくと思うんです。その中で1番になれそうなものを業態として立ち上げたいと思っています。弊社が運営している店舗でハンバーグのお店が2店舗あります。実はこの2店舗はチェーン店でありながらバラバラなことやっているんですよ。来てくれるお客さんに合わせてメニューも変えているし、お店のコンセプトも変えています。チェーン店を否定した感じになっていますが、私達の業界は研究開発費がいらないんですよ。頻繁にコマーシャルを打つわけではないので、プロモーション・販促費がそんなにかかりません。きっと他のメーカーさんにとっての販促費が、弊社は新業態に当てられるんです。もちろん新しい業態を立ち上げると最初は赤字が出ます。でも他のメーカーさんと照らし合わせれば同じことですよね。だったら試した方がいいと思うんです。また、社員の年齢がどんどん上がってくるので、その人たちの受け皿も持たなきゃいけないと思うし、障害を持った人達の採用ももっとできたらと思っているので、新業態を持つことで活躍の場が与えられますよね。当社の経営目的が「会社に関わる全ての人々と幸福感を共有すること」としているので、新業態はそういう意味でももっと進めていきたいと思っています。 

 

――最後に、若いオーナーがどんどん出てきていますが、そんな若い経営者達に向けてメッセージをお願いします。

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弊社のFCオーナーは若い世代で20代、上は60代といます。その中で30代と言えば非常に伸び盛りで、その年代にきちんとした事をやっておかないと40代、50代と花は咲かないと思うんです。時々オーナーが集まった時に、野心を志に変えて欲しいということを話しています。みんな一攫千金を狙って独立するんですが、“お金=野心”と置き換えた時、“野心”というのは自分一人で持つもので、共有もできなければ継承もできないんですよね。でもそれが“志”に変われば、共有もできるし継承もできます。そして、その志が結果的にお店や会社の文化となれば、一緒に働くパートナーや社員達も幸せになれますよね。他人を採用せず家族でやるのであれば、いかに税金を払わないで良いかを考えればいいんですが、事業としてやっていくのであれば、志を共有しないと誰もついて来ないよと思います。だから志を持ち、それを共有し継承していくことで良い繋がりを作っていって欲しいと思っています。

 

 

 

企業データ

会社名 : 株式会社壱番屋

所在地 :愛知県一宮市三ツ井六丁目12番23号

社員数 :731名(平成24年5月末)

資本金 : 15億327万円

URL : http://www.ichibanya.co.jp

 

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