名駅前の大名古屋ビルの角を入った路地裏は、今や飲食ビルが立ち並ぶ名駅グルメ通り。9階に名古屋初出店の叙々苑が入るM三ビルの地下一階にあるのが、今回紹介する「地鶏坊主本店」だ。 名古屋コーチンと三河地鶏を使った本格的な鶏料理居酒屋として人気の同店。 飼育期間が長く、広い土壌で育てられた名古屋コーチンは、肉が引き締まっているため独特の歯ごたえが特徴。備長炭で丁寧に焼かれた名古屋コーチンの炭火焼(819円~)は近隣のサラリーマンのみならず、出張や観光で訪れる客にも人気のメニュー。 幻の手こねつくね串(262円)は、つなぎを最小限にしているため肉の旨味を感じる逸品。 定番の塩やタレ以外にチーズ、柚子胡椒、わさび、韓国海苔など18種類が用意されているため飽きること無く様々な味を楽しめるという。 また名古屋名物の鰻のひつまぶしならぬ、名古屋コーチンのひつまぶし(1029円)もオススメ。 テレビや雑誌で取り上げられ、遠方から足を運ぶ客も少なくないという。 店内は炎の赤と備長炭の黒を基調に、ゆったりとした空間となっており、2名~10名の個室や、一人でも立ち寄れるカウンター席も用意されているため、人数やシーンに合わせて選べるのも嬉しい。 名駅エリアに2店舗、金山に1店舗ある同店は、今年9月に東京渋谷にも出店。東京店では、きしめんやミソカツなどの名古屋飯もプラスされ、より名古屋色の強い店づくりになっているという。 飲食ビルや路面店も多い居酒屋激戦区、名駅三丁目。2年前とは比べものにならないほど、奥まで人が行き交うようになった。オフィスやホテルも多い好立地だけに競争も激しく、道を歩けば各店のチラシで両手がいっぱいになるほどだ。 そんなエリアでリピーターを獲得する策を常務取締役 浮貝忠由氏に聞くと「この場所に限らず、どのエリアに対しても基本を大切にしています。お酒を飲む、ツマミを食べるというのは家でもできること。だからこそ、私たちはおいしい料理プラス気持ちの良い空間をお客様に提供しなければいけないと思っています。気持ちのよい接客を含め、心地よい雰囲気、また行きたいと思って頂ける店づくりは基本=当たり前のことをやることだと思います。特別なことをやるわけでなく従業員全員でお客様の声に答えることが大切」という。 最大160名が入る大箱ともなれば、客全員が満足する細やかな心遣いは非常に難しいだろう。しかし、浮貝氏の言う基本の接客を徹底していれば、客は気持ちよく酒と料理を味わうことができ、「また来たい」となるのだ。 今後も激戦区だからこそ見えてくる客の真の声に耳を傾け、気持ちよく飲める店として注目を集めて欲しい。
(取材=伏屋みか子)
店舗データ
店名 | 地鶏坊主本店 |
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住所 | 愛知県名古屋市中村区名駅3-15-11M三ダイニングビルB1F |
アクセス | JR名古屋駅 徒歩2分/地下鉄名古屋駅 徒歩2分/名鉄線名鉄名古屋駅 徒歩4分 |
電話 | 052-563-9105 |
営業時間 | 17:00~24:00(時間外予約は応相談) |
定休日 | 12月は無休(1月1~3日迄お休み。1月4日から営業) |
坪数客数 | 96坪・160席 |
客単価 | 3300円 |
運営会社 | 有限会社 坊's |
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