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全米で大ヒットした映画「コヨーテアグリー」（2000年）の世界観を落とし込んだ、本格TEX-MEXダイニングバー「B・J 」が、大人の町・錦で話題を呼んでいる。非日常が味わえるエンターテインメント性を飲食業に提案するのが同店である。   アメリカ南部を思わせるログハウス風の店内に入ると、アーリーアメリカンなウエスタン風スタイルに身を包んだ「BJガール」が出迎えてくれる。ネオンを使ったバーのデコレーションやボードゲームなどの小道具も相まって、まさに「コヨーテアグリー」の世界に迷い込んだような錯覚に襲われる。   「お客様が日常を忘れられるような夢のある空間にしたい」と語るのは、料理長の伊藤一広氏。「自由の国アメリカ」をイメージし、スタッフと客が自由に楽しめる独自の空間「B・J」スタイルを確立したいとの考えだ。常駐する店の顔「B・Jガール」に加え、水・金・土の週に3日は、ポールダンスが楽しめるような企画を組んでいる。女性ダンサー達のアート性の高さから、女性客の心を鷲掴みにしているのが注目点だ。   エンターテインメント性とともに同店が力を注いでいるのが、基本となるTEX-MEX料理とTボーンステーキをはじめとするビーフステーキ類である。舌の肥えた客が集まる錦で勝負するには、やはり本物の味の提供が必要不可欠。同店ではインスタントものは一切使わず、ナチョスソースも一から店で作り上げている。赤身の牛肉も、店で丁寧に熟成させているという徹底的なこだわり振り。ともすればジャンクで括られがちなTEX-MEX料理を、手間隙かけてヘルシーに仕上げているのが、本物を知る大人の客層からも厚い支持を集めている一番の理由だ。チリコンカンヌをかけて頂く「BJナチョスグランデ」（1050円）や、その柔らかさとジューシーさで評判の「熟成ニューヨークカットステーキ」（1800円）が人気を集めている。   6月30日に2号店である大阪店をオープンさせ、ますます勢いに乗っている同店。将来的には、各主要都市に1店舗ずつ出店したいとの考えだ。夢と食を与えてくれる店「B・J STYLE」が、日本の食文化に広く拡散していく様子に注目だ。  

（取材＝佐藤 江美）

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