東海三県をメインに飲食店や商業施設に全国各地の生鮮野菜を卸・仕入販売している株式会社モノン(monone)。いわゆる“八百屋”という野菜を仕入れて売るという事業の常識を脱し、新たな青果流通業を創り出す第一歩として「野菜応援団」をスタート。これから目指すべく“皆が笑顔になるため”の応援するカタチや事業展開について代表取締役の川瀬幸由氏に語ってもらった。
まず始めに株式会社モノン(monone)について教えてください。
株式会社モノンは2011年6月8日に設立した野菜・食をプロデュースする会社です。私自身、元々8年間野菜の卸売業という形でこの業界に従事し実績を作りました。そしてその8年間の中で業界の良い面・悪い面を目の当たりにし、どうにかお客様や生産者が笑顔になれる方法はないかと考え、これまでの実績に自分の考えやアイデアをプラスしてより良いサービスや事業内容を見出し、今回新たに株式会社モノンとして会社を設立し事業をスタートさせました。事業内容は主に外食産業・飲食店向けの生鮮野菜の流通業務や産地開発になりますが、地元愛知県の農家を中心に全国の農家・生産者とお客様を結ぶ役割を担う野菜応援団としてのプロジェクトも同時に立ち上げています。株式会社モノン(monone)が大切にしていることは何ですか?
私達が大切にしていることは、「人との繋がりと感謝」です。私達は設立して間もない新しい会社で特に何か技術がある会社でもありません。私達の仕事は人が作ったものを人が売るという中間業です。その流れの中で一番大切にして丁寧に進めていきたいことが前途の様に「人との繋がりと感謝」。日々の業務の中で出会う生産者やお客様の繋がりを大切に、そして生産者の思いをしっかりお客様に伝えることなど、基本的なことかもしれませんがそんなことを大切にして事業を進めていければと思っています。また、弊社の名前にはmono=モノ、one=ワンでモノのオンリーワンという意味があります。野菜を取り扱う会社の中でもオンリーワン的な考え方で事業展開をし、株式会社モノン(monone)だから良いといわれ、選ばれる会社として躍進していきたいと思っています。元々卸売業に従事していたということですが、野菜という商材にこだわりはあったのですか?
実を言うと特に野菜に興味があったわけでもなく商材は何でも良かったんです。ただ野菜の卸売業に従事してきたという実績があったということと、それ以前に東京で広告の営業をしていたこともあり営業という“商品を売る”ということには馴染みがあり自信もありました。営業という仕事を通して自分の営業スタイルも確立していたし、それを武器に何でも売る自信もありました。そんな頃ちょうど地元名古屋に戻ってきました。そしてこれから何をやろうかと考えていた時に野菜業界に従事している友人と話す機会があり、それがきっかけとなりこの業界に入ることになりました。初めは野菜というコアな商品で市場のイメージも無く、野菜についての知識も全くありませんでした。営業を始めて2~3年はイメージの湧かないままただ売っていた感覚ですね。それでも自分が営業し商談が決まり商品が納品されるという一連の流れの中で、自分の営業「売る」という仕事には常に喜びを感じていました。そしてその喜びがやりがいとなりモチベーションとして返ってくるようになった頃には、実績となって自分の実になり人脈やノウハウがついてきました。今は野菜という商材についてどうお考えですか?
今では野菜という商材にすごく愛情を持っています。始めは野菜について何も知識のなかった私ですが、今では随分知識が増えました。また畑や生産者の顔を見て商品を売るという感動も覚えましたし、野菜の種類によって土の作り方や養分・天候対応など、実際に作物が育つ過程に触れる機会が増えるにつれて、自分達は自然の恵みの中(土、水、太陽)で生かされているということ強く感じ、それに向き合う生産者の思い、技術を知り、この仕事が非常に面白くこれまで以上に入り込んで向き合うようになりました。そして今ではその商材をより多くの人に知ってもらい、食してもらえたらと思いますし、そこに自分のアイデアを加えビジネスとして何か更にできないか、生産者やお客様のお手伝いができないかと考えたのが野菜応援団としてのプロジェクトに繋がりました。Q1、Q4で野菜応援団としてもスタートしたとありますが具体的に内容を教えてください。
今回会社設立と共に全国の農家・生産者とお客様を結ぶ役割を担う会社として野菜応援団という形で生産者やお客様のお手伝いをしたいと思っています。この応援団としては大きく以下の6つの宣言を掲げました。1. 全国の生産者と直接契約
2. コストダウンをお考えのお客様に
3. ニーズに合わせた仕入れ
4. 付加価値サービスの徹底
5. 希望納品時間に配送
6. 相場と値決め価格の設定が可能
1に関しては、全国の生産者と直接契約を結び、栽培履歴や品質管理の徹底を図ることでお客様へ安全な商品を安定的にお届けします。
2は現状の仕入れ単価を見直したいお客様のために品質や価格など多角的にスケールメリットを見出します。
3については、産地直送以外の商品については、お客様のニーズと情報に合わせて市場で仕入れ、品質や価格などの多角的なメリットを見出し提供いたします。
4は付加価値サービスとしてメルマガにて上記3宣言の最新情報やキャンペーンの案内などを配信し、常にお客様へ最新の情報提供を図りより良いサービスを提供します。
5は希望納品時間に配送とし、お客様の希望納品時間に合わせて配送ルートを組みます。最後に
6については、お客様のニーズに合わせて相場価格と値決め価格の設定を実現します。この6つの宣言でまずはお応援団という形で皆様のお手伝いができればと思っています。
なぜこの6つを宣言として掲げたのですか?
この6つの宣言は私達が生産者やお客様のお手伝いをさせて頂くにあたって基本的なサービス項目であり、弊社を利用して頂く大きなメリットでもあるからです。ニーズに合わせた仕入れなんてどこでもできることかもしれません。ただ弊社は、生産者と直接契約しているから実現できる商品の提供があります。例えば、通常価格のみにこだわりコストダウンを図りたい飲食店の方に対して、売り手側は少し嫌悪感を持ってしまう部分があります。しかし弊社は畑全体を契約しているのでその中でA~C品という品質に分けることができます。その商品をお客様のニーズに合わせて提供するので、価格にこだわるお客様も売り手や生産者からするととても大切なお客様になるんです。
他にもOEM生産について、手に入りにくい野菜のオーダーが直接農家に依頼できるという大きなメリットがありますし、ニーズに合わせた値決めについても時期や不作などの問題に左右されず年間を通して安定的に供給ができる上に、一定量の発注見込みがあれば年間を通して相場に左右されず同じ価格で商品が提供できるという大きなメリットもあります。私たちはただ生産者から商品を買いお客様にお届けする、いわゆる“八百屋”という商売の垣根を越えて、生産者とお客様を結び作り手の思いや、使い手の思いをお互いに共有し相乗効果を生み出します。そしてより良い情報、商品を提供できればと思っています。
また弊社のホームページでは「今週のシェフめし」と題し、契約している飲食店のシェフに配送した野菜でレシピを作ってもらい、紹介しています。この情報はメルマガで仕入れ情報や商品の価格等の情報と同時に配信し、付加価値としてプラスでお客様に提供していきます。
これらの6つの宣言は弊社が大切にしている「人との繋がりと感謝」にもつながります。お互いが単に作り・売るという作業で終わるのではなく、しっかりコミュニケーションを図り未来に繋げて、みんなが笑顔になれる事業展開をする為にこの宣言を掲げています!
取引先となる生産者や飲食店に縛りはありますか?
作り手である生産者や農家さんは全国各地どこでも契約させていただきたいと思っていますが、まずは地産地消にこだわってスタートしたいと思っています。そして、飲食店や商業施設などの買い手の皆様も、現状東海3県を取引先として事業を進めていますので、その3県でまずは取引をさせて頂きます。それ以外では特に縛りを設けていません。弊社に興味を持った生産者や飲食店・商業施設の方からご連絡いただければ、ニーズ等の詳しい内容を伺い取引開始となります。キャベツ3つだけだけど…なんていう発注もまずはご相談下さい。契約から配送までの流れを教えてください。
契約時にどんな商品をどんな価格で配送して欲しいなどの要望をしっかり伺わせて頂き、契約後はその内容に基づき必要な商品・個数を発注に合わせてご希望の日時に配送するという流れになります。配送時間に関しては効率よく配送ルートを設計するため時間に幅をいただいております。
今後のビジョンを教えて下さい。
最後に、野菜応援団である株式会社モノン(monone)からメッセージをお願いします。
弊社に興味を持たれた生産者や飲食店・商業施設の方はまずはご相談下さい。前途のように、私たちは応援団として応援することからお客様をサポートさせていただきます。従来の八百屋というスタイルを超えて価格・品質等のお客様のニーズに合わせてオンリーワンのメリット、八百屋らしくない八百屋を目指します。私達株式会社モノン(monone)は皆様の笑顔のために野菜という商品で皆様をサポートします!
企業データ
株式会社モノン(monone)
本社 :愛知県名古屋市西区城西5丁目11-22
配送センター:愛知県北名古屋市久地野郷廻109番地
資本金 :1,000万円
事業内容 :生鮮野菜の販売、産地開発
URL: http://www.monone.co.jp/