“ヒューマン&テイスト”をテーマに岡崎エリアを中心に出店する「バード・スペース」(アルヴィータ、名古屋市中区、代表:阿部幸英氏)が、2005年激戦区の金山エリアに「バード・スペース名古屋」をオープン。地元の岡崎エリアだけでなく、豊橋・名古屋にも出店し、営業エリアを線から面に拡大した。 同社は1995年に岐阜県で9坪の店を開業し、昔ながらの串焼きや串揚げを提供していたが、いつの日か「洋風の串料理があっても良いのでは」という思いを胸に抱いたのが、同店が生まれた原点だ。「串ビストロ」と銘打たれた「バード・スペース」では、昔ながらの「焼き鳥」(120円~)や「串揚げ」(120円~)はもちろん、「トマトベーコン」(200円)や「アスパラ豚巻き」(200円)などのイタリアンテイストな串料理も豊富。他にも、臭みのない鶏レバーを使った「フランスパン自家製パテ」(600円)や、歯ごたえのある知覧鶏を使った「地鶏のカルパッチョ」(650円)など、質の良い新鮮な鶏を使った創作料理が並ぶ。また、名物の「とと焼き」(580円~)は、味噌ダレ・塩ダレ・タッカルビ・温玉タッカルビから好みの味を選び、たくさんの野菜と鶏肉を手のひらサイズの鉄板で焼き上げる人気メニューだ。 同店の真心がこもった接客の秘密は、毎日仕入れる新鮮な肉をスタッフ一人ひとりが1本1本丁寧に仕込んで行くことにより、店一丸となって商品に愛情を持てるようになるという。厨房とホールスタッフのすべてが食材に関わることで、より丁寧な接客へと繋げる狙いだ。確かに、席への案内やおしぼりが出るタイミングなど、まるで先回りをされているような細やかな心遣いが見て取れる。 丁寧な店作り、味へのこだわりから「より地域に密着し、文化に寄り添う形で発展していきたい」と願う同社。地元愛知県でのベースを大切に守りつつ、今後は関東圏への出店も視野に入れているそう。串ビストロ「バード・スペース」という業態で挑む一旗がどんな形で揚がるのか、次の展開が楽しみである。
(取材=佐藤 江美)