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インタビュー

全国に「名古屋めし」の文化を発信する「世界の山ちゃん」。地元の名古屋人に愛され、関東や関西、しいては海外からも愛される秘密とは。社長の山本氏に迫る!

地元名古屋を中心に、今や関東、関西、海外にも出店し、合計61店舗を展開する「世界の山ちゃん」。おなじみの同店だけではなく、農業プロジェクトやラーメン店なども積極的に展開し、手羽先以外の商品へも尽力している。そんな株式会社エスワイフード(名古屋市中区 取締役社長・山本裕志氏)の今後の展望とは。名古屋の食文化を牽引する同社の展開を、山本氏に伺った。



――今後の出店予定は?

そうですね。「名古屋めし」という言葉も認知度が上がりましたしね。全国展開の出店は、最近ではスロウになってきています。現在は、年間3〜4軒ですか。ゆっくりやってますよ。あまり増やすことが会社としていいことかどうか、迷うところなんですよね。まぁ、名古屋は安定しているんですが、正直言うと、関東は前年対比でいうとかなり落ちて来てるんですよね。先ほどお話しした激安居酒屋さんの存在もありますし、もしかしたら「名古屋めし」自体が飽きられているのかもしれないですしね。これ以上増やすのは怖いなっていうのがありますよね。

ブームのピークを迎えた国内はゆっくりですが、現在は海外にも目を向けているんですよ。まだ正式には決定していませんが、東南アジアへの出店を今準備しているところです。社員の中で行きたいという者がおりまして、結構現地の言葉を話せるものですから任せてみようかと。1〜2年以内くらいをめどに考えています。

 

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――「自給自足の王国」プロジェクトとは?

エスワイフードでは社員に、自分の夢とかビジョンを、5年先・10年先・30年先と具体的に想像させ、人生のシナリオを書かせる自己啓発をやっていたりするんです。そういったことをすることで、社員のモチベーションや未来への創造性が高まればいいなと思っているので、社員がやりたいと言ったことに関しては、会社は全力でバックアップする体制です。

それで農業をやりたいという社員がいまして、それを実践するかたちで「自給自足の王国」というプロジェクトを立ち上げたんです。今は暑いから大変だと言ってますけど(笑)。その社員は「農業をやりたい」と言い出してから、実践するまでに5年くらいの年月をかけましたよ。

我が社では、社史の替わりにマンガ本を作っているんです。京都の古着屋さんを経営する会社でもやっているんですが、会長がそれを見て「同じことを我が社でやったら面白いんじゃないか」と言い出したのが始まりです。成功した社員や功績を残した社員がいたら、その社員を主人公にしてマンガ本を一冊作ってもらい、お客様へも配るんですよ。お堅い社史とは違って読みやすいので、浸透が早いですね。

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今では13冊になっているんですけど、あれはエピソードやストーリーがないと書けないですからね。今の若い世代はみんなサラリーマンみたいになっちゃって、ストーリー性がないんですよね。さっきの農業の社員じゃないんですけど、むりやり物語を作ってやらないとマンガにならないんです(笑)。こういうものがあることで、社員のモチベーションが上がればいいなと思っています。ちなみに、私の巻もあるんですよ。あれは泣ける良い物語でしたね(笑)。



 

企業データ

会社名 : 株式会社 エスワイフード

本社所在地 : 愛知県名古屋市中区新栄1-22-24(世界トレーニングセンタービル)

社員数 : 正社員161人、アルバイト1273人(2009年7月末現在)

資本金 : 9900万円

売上高 : 年商78億円(平成21年8月期決算)

店舗数 : 61店舗

URL : http://www.yamachan.co.jp

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